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長野県栄村に移住して4年目。自給自足の農業をしながら、自然によりそって暮らす生活をつづります。 体験プログラム「ワンライフジャパン」もやってます。


by lalalar
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コンビニ残飯で育った食材 あなたは食べますか?


セブンイレブンの飼料化リサイクル施設

コンビニの工場や店舗から出る食品廃棄物(いわゆる残飯)を家畜の飼料することによって、廃棄物を削減するという取り組みが、本日18時のNHKラジオニュースの論説でとりあげられていました。以前から気になってはいましたが、『食品の裏側』を読んだいま、改めてこのことを考え直すと背筋が凍る思いがします。

すでにいくつかのコンビニでは実用化にむけた実験を行っています。
セブンイレブンは、宮崎県や宮崎大学とともに産官学連携事業として、残飯を利用した養豚実験を実施中。
〔セブンイレブンHP 「廃棄物」削減への取り組み〕

サークルKサンクスでは、残飯を使ってつくった堆肥でブロッコリー、玉ねぎを栽培し、実際に店舗で販売する食材として利用する実験を実施。また、残飯を混合飼料に加工し、家畜の飼料とする実験も実施。
〔サークルKサンクスHP 環境報告書2005年度版27ページ〕

〔インターネットニュースJANJAN 2005年7月7日〕
いずれの場合も、最終的にはコンビニ残飯をつかって飼育・栽培した農作物をコンビニで販売する食材として使うことを目的とするようです。ある意味、コンビニという小さな食品資源の循環ループをつくろう、ということでしょうか。

ここで、ちょっとまった!
食品添加物について考えると、これって非常に恐ろしいことなんじゃないでしょうか?
つまり、食品添加物がじゃんじゃん使われたコンビニ弁当が飼料・肥料となって食材を育てるのに使われ、また弁当となり、そのなかの一部は再び廃棄され、またまた飼料・肥料となって・・・・

添加物が、思いっきり生体濃縮されちゃうんじゃないですか???

自然界の食物連鎖では、頂点に近い生物になるほど体内に蓄積された有害物質の濃度が高くなります。それは環境中では微量な毒素であっても、食物連鎖を経るにつれて体内に濃縮・蓄積されていき、頂点に近い生物、例えばライオンやマグロ、人間に至るときには非常に高濃度になっている、というものです。

これをコンビニ食品にあてはめることができるとすれば、食品廃棄物中の添加物の量がごく微量であっても「再資源化」といって飼料・肥料として繰り返し使いつづけることによって高濃度に濃縮される可能性があるということにはならないでしょうか?

ただでさえ添加物付けのコンビニ食品が、食品廃棄物の削減・再資源化という大義のもとに、さらに汚染されてしまうのでは・・・・と、非常に心配になります。コンビニは若い人の利用が多いだけに、成長期の人体への影響などもきちんと考慮しなければならないと思います。

コンビニ各社の取り組みの背景には、後述する「食品リサイクル法」で食品廃棄物の削減が義務化されたことがありますが、食品添加物の複合汚染についての研究がされていない現状を考えると、食品リサイクル法が制定された段階でこのような生体濃縮の可能性が検討されているとは思えないのですが、実際はどうなっているのでしょうか。

このテーマ、エコな私としてはすごく気になります。今後も調査をつづけます。
でも、ほんと、こわ~い話だと思いませんか?!

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「食品リサイクル法」について
(詳しくは、環境省HP「食品リサイクル」参照)

コンビニ各社が生ゴミや残飯をリサイクルしようとする動機は、2001年に制定されたいわゆる「食品リサイクル法」(正式名称「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」)が食品廃棄物の再資源化を義務付けているからです。食品廃棄物などの発生量が年間100トン以上の食品関連業者に対して、2006年度までに食品廃棄物の20%以上を削減またはリサイクルすることを目標に取り組むことを義務づけています。

食品リサイクル法は、食品関連業者の取り組みを3つの面から促進することを求めています。
①食品廃棄物の発生そのものを抑える「発生抑制」
②食品廃棄物を肥料・飼料・油脂・油脂製品・メタンの原材料として再資源化する「再生利用」
③食品廃棄物の量を減少する「減量」

現時点のコンビニの取り組みでは、①と③は製造過程と流通の合理化によって、②は飼料・飼料としての利用によって達成しようとする傾向にあるようです。
by lalalar | 2007-02-08 20:02 | 健康