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長野県栄村に移住して4年目。自給自足の農業をしながら、自然によりそって暮らす生活をつづります。 体験プログラム「ワンライフジャパン」もやってます。


by lalalar
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マクロビオティックを始めて4年になりました。



マクロビオティックという言葉も だいぶ広まってきました。

マクロビオティックという言葉を使わなくても
玄米正食、穀物菜食など 本質的には同じ または 似通ったものもあります。

私がマクロビオティックを始めた理由は 体質改善のため。
花粉症がひどくなって、生活もままならないようになってしまったとき
何かを根本的に変えなければいけないと感じていました。

当時の上司もひどい花粉症に悩んでおり、薬を服用してしのいでいたので
私も薬を飲むように再三すすめられましたが、
薬を飲んで症状を軽減することは 問題の本質を見ないで
表面的に取り繕うことになるのでは?
問題から目を背けることは 問題を先延ばしすることで、
将来に大きな負の遺産を残すことになるのでは?

そんな想いから、どうしても薬剤に頼ることができませんでした。


でも症状は本当にひどくて、眼は真赤に腫れあがり、
かゆくてかゆくて 眼をあいているのも辛いほど。
鼻炎も 夜中に息ができず 飛び起きるほどで、
日中も息が苦しくて仕事に集中することができませんでした。

数年前までは全く花粉症とは縁がなかったのに どうして?

何がおかしくなってしまったの?

自分の体だというのに、自分でコントロールできない不安と いらいらと 無力感で
大きなストレスを抱えていました。

アレルギー症状を引き起こすアレルゲンの許容量の上限に達した という説明はあっても、
その許容量を増やしたり、体に蓄積したアレルゲンを排出する方法
についての情報はなく、 対処法として語られるものはどれも
問題の本質に真摯に向き合おうとしている と思えるものではありませんでした。

そんなとき、偶然手に取った本が マクロビオティックのレシピ本だったのです。

書いてあることが今までに読んだことのある健康食、自然食の本と違っていて
人間の体のこと、現代の食生活の問題、環境の問題など
生きることを大きな視点からとらえ それに対して「便利」や「簡単」であることを求めずに
本物をみきわめながら 一歩一歩地道にとりくんでいこうとする姿勢に、ぐいぐい引き込まれました。

これなら 何とかなるかもしれない。

これ、やってみよう。


・・・

それから 食生活をすべて見直しました。
以前は昼食は 同僚と仕事の話をするために外食するか
仕事の遅れを取り戻すための時間として 
弁当を買ってデスクランチをするのが ほとんどでした。

でもこの時から ランチはすべて持参するお弁当。
玄米と野菜だけのおかず。
ほかに誰も弁当を持ってこない職場だったので 昼時はいつも一人でした。
オフィスで一人になる静寂の時間もなかなか良いものでした。
でもたまには皆と一緒にでかけたい!ということで、木曜日は外食の日と決めて
みんなにも説明して 納得してもらいました。

朝食、夕食も 毎週末まとめて作っておいて
平日は温めるだけで食べれるようにしておく。
ランチのおかずも常備菜を仕込んでおいて、平日の負担をなるべく減らす。

週末にしても 時間に追われているので 料理の時間を限定し、
一日3食当たりの食事に費やす時間が1時間程度になるような献立を立てていました。

そんな忙しいなかでも なんとかマクロビオティックを続けられたのは
体が楽だったから。

それまでもジョギングやストレッチングをかかさず、ジムでも運動していましたが
マクロビにかえてからの体の軽さは 本当に驚くばかり。
体が気持ちいいから 心も気持ち良くなる。
不思議と体力もついて 食費も外食よりずっとかからなくなって
本当にいいことづくめでした。

花粉症はといえば、すぐに治るものではないので 気長に待ちました。
途中 どうしちゃったの??!というくらい ひどく粘着質の鼻水が出た時期もありましたが
3年目から症状もほとんど気がつかない程度になり、
今年は全く症状がない状態で推移しています。

空気のきれいな山村に引っ越してきたからかも知れませんが、
近所には杉の植林がたくさんありますし、
近所にはすでにひどい花粉症で苦しんでいる人がいます。
きっと私の体が 少しだけ強くなったということかな。 そんな風に考えています。


以前は結構 厳密にマクロビオティックをしていましたが
移住後はゆるやかにやっています。
何を食べるかにこだわるよりも、
自然の恵みを最大限に生かして生きる方法に関心が移ったからです。

豪雪の北信州では、昔からジャガイモ、大根が主食のように食べられてきました。
マクロビ的には 真冬にジャガイモ(夏野菜)を食べるのは△のようですが、
長年こうして人々は命をつないできたのです。

また、冬季まで保存したジャガイモは 甘みが増し、
夏に収穫したばかりのジャガイモとは 全く別物だ という人もいます。
だから、ジャガイモ イコール ダメ ではなくて
どういう栽培・保存方法で、調理方法なのか、またどんな風土か、
他の食べ物との食べ合わせ、一年間の食事の内容、労働内容 など
さまざまな条件が 大きく影響するのではないでしょうか。

だから、マクロビの教本にあるような陰陽表は ひとつのガイドラインであって
大切なのは それぞれの生活条件にあった 食事法をみつけることだと思います。

また 自分で野菜を作るようになって感じたのは
マクロビでよいとされている食材を 必ずしも自分で作ることはできないということ。
例えば、レンコン。 泥田の中で作られる野菜で、栽培、収穫ともに重労働です。
これを個人で作るのは とても難しい。
だから わが家では レンコンは食べません。

自分で作れないものは 極力食べない。
お金に頼らずに 大地と自分の手のコラボレーションで生きていきたいから
「体にいいものを食べる」 から 「大地が与えてくれるものを食べる」 に転換したのです。

それは 消費者としてのマクロビオティックからの卒業 といえるかもしれません。

私にとって マクロビオティックは大切な師匠。

でも いまは師匠のもとから旅立って、
自分の世界を築いていくのが目標です。
by lalalar | 2009-02-25 12:14 | マクロビオティック